これぞ東京都心。常に時代の先端を駆ける渋谷
概要
渋谷は東京の若者文化の情報発信地であり、東京を代表する繁華街のひとつとなっています。周辺には代官山や広尾といった高級住宅地があり、また表参道や原宿といった商業エリアとも隣接しています。
町域としては渋谷1丁目~4丁目で構成されますが、周辺の「道玄坂」や「宇田川町」「東」「桜丘町」「南平台町」「神南」「円山町」「神泉町」なども事実上は渋谷の一部に含まれています。
ロケーション
渋谷には青山学院、國學院大学、聖心女子大学などの大学や学校が数多く集中しており、早くから若者文化の発信地として知られていました。1970年代には渋谷センター街がストリートカジュアルのメッカとなり、それ以降「渋カジ」「ギャル文化」など数々のブームを世に送り出してきました。
しかし、より大人の世代をコアターゲットにしたマークシティ、ヒカリエといった施設が開業してからは、より幅広い世代が渋谷に足を運ぶようになっています。
渋谷には約2,500の事業所があり、約7万人の従業員が働いていますが、特筆するべき点としては「卸売業・小売業と並んで情報通信業の企業が多い」ということが挙げられます(卸売業・小売業 事業所数453 従業員数9,080、情報通信業 事業所数257 従業員数8,981※)。
渋谷は2000年頃「ビットバレー」と呼ばれ、ITバブル期には多くのITベンチャーが渋谷を拠点としていました。その後ITバブルの終了とともに渋谷を去ったIT企業も多いのですが、ディー・エヌ・エーやLINE、サイバーエージェント、GMO、ミクシィなど日本を代表するIT企業の多くが渋谷に本社を置いています。
昨今はクラウドコンピューター市場やスマートフォン向けアプリ・サービス市場が活気づいており、渋谷にも再びITベンチャー企業が集まり始めています。
※渋谷区 経済センサス(平成21年7月1日現在)
渋谷の魅力
渋谷は10代の若者や学生で賑わう街という印象が強くあります。しかし表通りを一歩離れると閑静な住宅地もあり、しっとりと落ち着いた大人の街という側面を同時に持ち合わせています。また大小の映画館、ギャラリーなどの数も多く、幅広い年代のアートファンが渋谷に足を運んできます。
また裏通りには隠れ家風の目立たないバーやカフェも多く、喧騒を離れてじっくりと想を練る場所にも事欠きません。
アパレル関係の業種の方なら、ヒカリエや109だけでなくパルコ、西武、マルイシティといった大型ファッションビルが集中する渋谷は日常的なマーケティングリサーチに最適です。もちろん飲食店をはじめとするショップも無数にあり、小売業全般のトレンドや売れ筋をチェックするには最適の地といえるでしょう。
ビジネス上のメリット
渋谷駅は新宿駅に次いで、世界で2番目に利用客数の多い駅です。1日に300万人以上が利用する渋谷駅の近隣にオフィスを構えれば、ビジネスチャンスは飛躍的に拡大することでしょう。
2013年に東急東横線と東京メトロ副都心線が渋谷駅でつながり、東武・西武・みなとみらい線などと相互直通運転が開始されました。従来、横浜方面と川越・所沢方面、さいたま方面へのアクセスは決して良好とはいえなかったのですが、直通運転開始以降は渋谷駅をターミナルに首都圏の西半分のアクセス性が格段に向上し、渋谷から神奈川・埼玉・群馬・栃木方面への移動も高速化しています。
「渋谷」という抜群の知名度とエリアブランドに加え、この機動性。東京のみならず首都圏全体を商圏とするビジネスの舞台として、渋谷は理想的な条件を整えています。
変貌し続ける街・渋谷
現在、渋谷駅周辺は3つの事業を組み合わせた大規模の再開発計画が進められています。
まず現在の渋谷駅の真上に地上46階、高さ230メートルの超高層ビル(東棟)を建設し、ビルの中低層部には大規模商業施設を誘致します。ちなみにヒカリエの高さが183メートルですから、それよりも50メートルも高い新ビルは渋谷の新しいランドマークとなるでしょう。
オープン予定は東京オリンピックが開催される2020年の予定で、駅前広場や駅の通路も立体的に再構成される予定となっています。
また、旧東横線の高架の跡地(南街区)には高さ170メートルの超高層ビルおよび600メートルにわたる遊歩道が整備される予定になっています。渋谷川は「清流復活水」で清らかな小川のせせらぎに生まれ変わり、渋谷の街を潤す親水スポットに生まれ変わります(開業予定2018年度)。
道玄坂街区には「東急プラザ」の隣に高さ120メートルのビルが建てられ、空港リムジンバスの発着場も兼ねたバスターミナルや国内外の来街者をターゲットとした観光支援施設が建設されます。これにより、渋谷は日本初の「都市型観光の拠点」という新しいスタイルを歩み始めます(開業予定2018年度)。
アクセス
渋谷駅から利用できる主要な鉄道路線は次の通りです。
- ○JR山手線、埼京線、東海道本線、湘南新宿ライン、成田エクスプレス
- ○東急東横線、田園都市線
- ○京王井の頭線
- ○東京メトロ 副都心線、半蔵門線、銀座線
まとめ
渋谷は新宿・池袋と並ぶ3大副都心のひとつです。繁華街・商業地といった印象の強いエリアではありますが、上記のようにIT企業の集中するオフィス街としての一面も持ち合わせ、必ずしも小売業だけに適したエリアというわけではありません。また今後の再開発により国際的なビジネス基盤も整備され、ますます発展していくことでしょう。
変貌の歩みをひとときも休まない渋谷。「これぞ東京都心」と感じられる熱気や活気。渋谷に拠点を構えることで、ビジネスの成長に欠かせない強いインスパイアが得られるのではないでしょうか。